結納って何が必要?いくらかかるの? ~雅叙園編~

結納とは

当人同士で取り交わした婚約を、公にするためにお互いの親族を同席させて行う伝統的な儀式です。美味しい食事と豪華なホテルでプロポーズ。お給料3ヶ月分のキラキラ輝くダイヤの指輪を貰ったって「結婚」しなくては他人同士に変わりありません。

彼女は帰って両親に報告したところ、両親だって本当に結婚するのか不安に思うことがあると思います。
そこで、両家の間で金品を取り交わし2人で交わした婚約を確かなものとするのです。
また、地方によって結納品の数や金包の金額に差があります。

【例】

  • 関東は100万に対して50万返し、7品に対して5品の返し
  • 関西は100万に対して0返しでもOK
  • 九州は100万に対して20万返し、9品に対して3品の返し

など、もちろん婿嫁の家柄にも左右はされますが、地方によって蕎麦の出汁の味が変わると同じようなものです。なぜ? なのではなく、それがその土地の文化なのです。

結納ってどこで何をするの?

現在では昔ほど結納の儀式を行う方は多くはありません。実際に「結納」を「けつのう」と読み、意味を知らない方も少なくはないのです。
そんな中最近では、略式結納が主流となっていますので、食事会をもう少し厳かにしたイメージといえるでしょう。

昔は、金品含め男性側から9品贈り女性側が同等ないし、7品、5品、3品でお返しする。といった男性側を立てる形式がとても大事とされていましたが、今では衣装も洋装和装にこだわる必要もありません。「結納プラン」と称して料亭・レストランやホテルでの食事会コースも多数あるので、日時と予算に合わせて柔軟に計画することができます。彼女の家で行うのでも良いですが、新婦側が家を片付けなくては!とソファーや家具を新調し、よりコストが掛かってしまうことも起こりかねません。

結納品について

中国では偶数が良い数字といわれていますが、日本では五・七・五の俳句、七五三の儀式、またいわゆる「節句」が奇数月に行われるように、奇数が好まれているので結納品についても奇数でのやり取りが主流です。
結納品には、円満、長寿、子宝などの繁栄を象徴する様々な縁起物が含まれます。漢字も縁起の良い文字を当て字としています。
堅苦しいイメージの結納ですが、結納品の意味を知ることでより一層意義深い式と感じることができます。結納品は主に以下のようなものがあります。

熨斗(のし)

「のしあわび」とも言い、もともとはあわびを薄く伸ばした物でした。 昔からあわびは貴重な食材で不老長寿を象徴し、現代では贈り物に対する祝意も込められています。

寿恵廣(すえひろ)

一対になった純白の扇子。純白は純潔・潔白・純真無垢を示し、 扇を広げた形は末広がりで反映を象徴し、一家が末永く栄えるようにとの願いが込められています。

小袖料(こそでりょう)

結納金をつつんだものです。昔は着物の小袖を贈っていたことからこういわれます。 地域により、「宝金」「御帯料」ともいわれます。女性から男性に贈る結納返しでは「袴料」ともいいます。 関西式では松飾りの下に置く場合が多いです。

家内喜多留(やなぎだる)

本来は柳の樽に入れた祝い酒のこと。 現代では「酒料」として現金を包みます。関西式では竹飾りの下に置くことが多いです。 関東式は「家内喜多留」金包。九州では清酒現物の場合も。

松魚料(しょうぎょうりょう)

昔は実際に魚を贈っていたのでこう呼ばれます。「肴料」の意味で、 お食事代のことです。関西式では梅飾りの下に置く事が多いです。関東式は勝男節を代わりに贈ります。九州では生鯛等現物の場合も

結美和

婚約指輪のことで、縁起の良いおめでたい字を当てています。

角樽(つのだる)

本来の「家内喜多留」にあたり、お酒を入れる樽のことです。

目録(もくろく)

結納品の内容明細を書いたもので、地域により品数に加えるところと加えないところがあり、 用紙のたたみ方、包み方が異なる場合もあります。

高砂(たかさご)

尉(じょう)と姥(うば)の人形のことです。 共に白髪になるまで夫婦仲睦まじくという願いが込められています。結納の掛け軸にもこの図柄は最適です。

友白髪(ともしらが)

白い麻糸の束です。夫婦ともに白髪になるまでという長寿の願いと、 麻糸のように強い絆で結ばれるようにとの願いを込めて贈られます。

寿留女(するめ)

するめイカの干物です。日持ちがすることから、 幾久しく幸せな家庭を築くようにとの願いと、噛めば噛むほど味が出ることから、 味のある仲のよい夫婦になってほしいとの願いが込められています。

子生婦(こんぶ)

昆布のことです。昆布は強力な生命力と繁殖力があることから、 子宝に恵まれ元気な子供を授かるようにという気持の表れとして、子孫繁栄を願って贈られます。
昆布も奇数を包みます

勝男武士(かつおぶし)

鰹節のことです。古くは武家の保存食や非常食として常備され、 武士が出陣の時には武運を祈り贈られました。逞しい男性の象徴として贈る品。主に関東・東北などで使用されます。

雅叙園での結納の内容と金額(体験談)

わたし自身2016年に結納を行いました。人とは若干異なる結婚でしたので参考にならないかもしれませんが感想として記載します。

まず、両家の挨拶をしないまま結婚(婚姻)をしてしまったので、顔合わせの食事会ということでついでだし、一応結納しようか。といった新郎側のご両親の提案で行いました。開催を決めた当時は結納についての知識が全くなかったので、準備の際には沢山リサーチをしました。。。ちなみに、結納では結婚していても振袖が着れます。着るべきと言われました。

会場は目黒の雅叙園でせっかくなので、お日柄の良い「大安吉日」で行いました。しかしながら大安吉日だからといって割高になることはありませんでした。

プランとしては袴振り袖和装の「略式結納」です。親族の衣装は洋装で合わせました。
お食事は1人2万円位のコースを8名(飲み物は別)写真BOOK3冊(両家と自分達と嫁側の親戚に2冊)にオプションで婿側5品・嫁側3品の結納品セットをつけました。
衣装は着物レンタル365というところで2泊3日のレンタルで5万、着付けは雅叙園でお願いをし、2人で7万程でした

相手側が遠方からの到着でしたので、こちら側で9人乗りのレンタカーを借りました。

まとめると・・・
①雅叙園(会場・食事・記念写真)で30万
②衣装で7万
③レンタカー、高速料金で3万
合計40万を嫁側で出費しました。
関東では嫁側が場所代を出すのが多いそうです。

結納金については新郎側より100万でお包みいただき、更に酒肴料として10万円を頂戴しました。(昔は新郎側家が鯛やお酒を持参していました)
物品としては婚約指輪をもらいました。こちら側は50万円をお返ししました。

この段階で嫁側が20万円のプラスなのですが、指輪のお返しをしなかったので新居での相応の値段のダイニングテーブルを購入しました。
お返しした50万円は結婚式の資金に充てられたり、そのまま新郎側に回収されたりご家庭の事情により様々です。わたしもどうなるかわかりませんが、正直なところ、ご祝儀になる気がしています。

会場の雅叙園の方々の御対応も一流で文句無しでおもてなしをしていただきました。
例えば、デザートのフルーツをメロンはやめて欲しいとか、帰りの飛行機の時間に追われているから2時間半のプランを1時間40分にしてくれなど・・・。
配膳もスムーズに素早く、皆さん祝いのベテランばかりでした。

また、結納プランで行ったことにより仲人をお願いする必要がなかったのでそこがほんとうに助かりました。
そもそも両家の知り合いなんていなかったもので、仲人候補の存在すらありませんでした。

お返しの品数や金額についてはルールが無いので非常に判断が難しいのですが、結納金については「いくらでやります」ということを事前に話し合うことが普通ですので、変な感じではありますが、本人と両家で作り上げることでとても記念に残る一日となることは確かです。

また、両家の関係が良くなることが大半だとは思いますので、新郎側にそういった考えがある場合にはやってみると良いのではないかと思います。
そして、結納は難しくない。ということがわかりました。

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