オンラインメモ難民からの脱出

仕事をやっていく中で、また日々生活していく中で、メモはすごく大事です。
そんな中でやはりPCでメモを取ることが多く、かれこれ20年くらいPCでメモを取ってきました。それでもまだこれが一番いいという方法がはっきり見えていません。そんな中で、これまでの自分の使ってきたメモツールの歴史と、今の所これが一番かなという方法をご紹介していきます。

メモツールの遍歴

メモツールの始まり

2000年代の初めはまだクラウドサービスやオンラインメモなんてなくて、基本的にはテキストエディタでローカルにメモを残すのが基本でした。元々Wordとかは嫌いだったので、秀丸でメモを取っていた気がします。でも結局ローカルなので
別の場所で使うときはテキストファイルをメールで送って自分で受け取って使う形でやっていました。今考えると相当めんどくさいですよね。メールで送るのでファイルが沢山あると大変なので、とにかく全てのメモを1つのテキストファイルにまとめていました。ある意味全部そこにあるので整理はしなくてよかったです。元々整理をするのが非常に苦手だったし、検索すればなんとかなったし、それ以外に方法がなかったので悩まなくて良い時代でした。

紙copiでの整理

2000年代も少し進んでくると、メモ用のクライアントツールが出始めました。紙copiなんかが比較的有名で私も使っていました。今でもありますね。1つ1つのメモをまとめて管理できて、フォルダのようなもので分けられて、Webページのスナップも取れて、自動保存されてとかなり優秀なツールでした。Evernoteのオフライン版で機能が少ないようなイメージですね。evernoteよりもシンプルで、メモを取るという意味ではすごく使いやすかったです。ただし時代はまだdropboxやgoogledriveのようなオンラインストレージなんてなくて、結局ローカルにファイルができてしまうんですよね。だからこれも違う場所や端末で利用するためにUSBで持って行ったりとかそういう不便な時代でした。ただ、紙copiはその後オンラインで使えるWeb版も出てきたり、dropboxなどが出てきてファイルを同期できたりとかできるようになり、割と使えるようになってきました。

evernoteの登場

そんな中、2010年頃にはevernoteが日本語でも利用できるようになりました。私も使い始めましたが、クライアントツールが重いのと、インターフェイスがイマイチ、かつ整理をするのが大変で、メモを取るという中では使いづらいなという印象でした。なのでまだ紙copiと併用して使ったりしていました。初期はまだ色々な連携がなかったり、そもそもスマホもそんなに浸透していなかったりという状況だったので、evernoteは使えるけれどそれほど便利というわけではありませんでした。それでも何でもかんでも取っておくという使い方としては使えるものが出てきたという印象でした。ただしメモを取るという意味ではまだ紙copiの方がシンプルで使いやすかった時代です。

evernoteとgoogledocs

2012年頃、evernoteもリリースされて時間も経ってくると、各種サービスとの連携やUIの改善等でだいぶ使いやすくなってきました。反面紙copiはインターフェースが時代に合わなくなって来ていて、MACで使えないなどの制約もあり、段々使わなくなってきました。また、googledocsなども利用しやすくなってきましたが、あまり整理せずにメモを取るという意味ではevernoteが一番になってきました。

オンラインメモツールの使い方・用途の切り分け方

evernoteのメリットとデメリット

evernoteのメリットは、メモでも・写真でも・pdfでも、Webページのスナップでもとにかくなんでも保存しておけることです。
逆にデメリットは整理しづらいことです。整理するために、タグづけやノートブックの整理など様々なことを試してみました。ノートブックの名前のつけ方、階層構造など、なるべくシンプルに整理する方法を10パターンくらいやってみました。でも結局ずぼらな人にはevernoteで整理なんてできません。作ったメモがどこにあるかがすぐにわからなくなってしまって、今までどのノートに書いていたかわからなくなります。なので似たようなノートが何個もあったり、見返さなかったりということが多いのが特徴です。反対に整理を諦めて全て放り込んでおいて検索するという方法であればこんなに便利なものはありません。Webサイトのクリップもpdfも画像も有料なら検索できますし、便利です。

googlekeep・scrapbox・notion・dynalistの使い方

今では色々なオンラインメモサービスがあります。比較的メジャーなのが

  • googlekeep
  • scrapbox
  • notion
  • dynalist

というところでしょう。今の自分のそれぞれのサービスの使い方は以下のようになっています。

googlekeep

以前は少し利用していたが、今ひとつインターフェースが好きになれず使っていません。ただしちょっとした写真などを別の端末で利用したい場合などに利用することが多いです。

scrapbox

メモ系は今はscrapboxがメインになっています。若干重いところや記法が少し特殊(マークダウンは使えない等)で凝った書き方ができない部分はありますが、逆に使い方がかなりシンプルです。本来はリンクを活用して使うのが正しいのだと思いますが、ナレッジというよりもメモを書いている場合はそれほどリンクの意味はありません。scrapboxではタグもリンクも同じものですが、タグをつけておいて整理するという使い方はそれほどおかしくないのではないかと思います。画像を入れるにはgyazoを使わないといけなかったり、CSSもカスタマイズできるけど面倒だったりしますが、シンプルにガンガン書いていくという部分ではかなりいいツールだと思います。しかも個人で利用する場合は無料です。

notion

notionはきちんと使うのは有料ですが、すごく色々なことができてインターフェースがいいです。ですのでメモというよりも自分用のwikiやナレッジをきれいにまとめておくという使い方が一番よいです。メモで利用するなら、ものすごくキレイに加工して他の人に見せるようなものなら使えると思いますが、それ以外だとメモという観点だとオーバースペックかなと感じています。

dynalist

アウトライナーのツールですので、メモを残すというよりも考えを書き出す時に利用する方が多いかもしれません。ただし、ちょっとしたメモをたくさん取っておいてあとで整理するのにはとても使えるツールです。とにかくシンプルですし、ページは用途によって分けられますが、分けなければひたすら1ページにメモがズラーッと並んでいきます。チェックリスト化や見出し設定などもでき、1ページに全部入れておけば意外とメモを見返しやすかったりもします。終わったらアーカイブで非表示にしてしまえばいいですし、アプリもdynawriteなどのアプリを使えばinboxに簡単にメモを放りこめます。

メモツールの切り分け方

色々説明してきましたが、実際どういう使い方がいいんだろうと悩んでいるオンラインメモ難民の方向けに私の使い方をお伝えします。合うところ合わないところがあると思うので、これはと思う部分だけ真似してみてください。

evernote

ほぼバックアップ用に使います。レシート・書類はScannableで入れ込みます。pocketやfeedlyなどの記事を連携して保存したり、大事そうなファイルを保存したり、あとは他のメモのバックアップとしてコピーを取ったりしています。最終的な保管場所・ストレージという考え方です。メモも置いていますが、どちらかというと他のツールで最初に作ったものを保存しているだけで、evernoteで最初からメモを作ることはほぼありません。一部アプリ経由でライフログを残す用には使っていますが、そんなにライフログも取っていないので・・
とにかく最終的にバックアップとして保管して、必要な時に検索して取り出すというのが私の使い方です。ノートブックは、inbox、keep、snap、archiveといくつかで作っていますが、ほぼ整理していません。以前の名残がほとんどで、わけなくてもいいんじゃないかというレベルです。evernoteは「整理することをやめる」ことができればとても役に立つツールです。

scrapbox・dynalist・notion

基本メモはscrapboxにどんどん取っていきます。それで常に#uncopyタグをつけます。そして定期的にevernoteに手動でテキストをコピー・バックアップ(webクリップでもいいです)して、コピーが終わったら#uncopyタグを消します。あとはたまに#uncopyタグのファイルを探してはevernoteにコピーするという方法です。これでコピー忘れを後で整理できます。なんでevernoteにコピーするかというと、そもそもサービス停止してしまうかもしれないし、あとはどのツールにメモを残したかたまにわからないこともあるので、最終的なコピーをevernoteに置いています。
dynalistは一言二言のメモやアイディア、ちょっとした記録などに使っています。あとは頭の中の整理やなどですね。アウトライナーとして使うというよりも、100文字以内だったら全部dynalistみたいな感じです。inboxに全部書いて、必要なくなったらarchive、残しておくものはkeepという別ドキュメント名にしておくくらいで、inboxに大量のメモが残ります。でもこれを上から見ていったりすると気づきがあったりして楽しいです。各ラインについて、日付で検索したりできるのでいつどんなことをメモしたのかをまとめて見れたりするので非常に便利です。これも定期的にevernoteにコピー。
notionは自分の中で何度も使う手順をキレイに作るときに使っています。圧倒的に見た目がいいので、人に見せるメモに使うのもいいかもしれません。でもやっぱりちょっとオーバースペックですね。

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